東北大学は今年度、上智大学および慶應義塾大学と共同で、3大学連続ワークショップ「ウクライナ復興そして未来を考える」を企画・実施しています。その第3回が、2023年12月4日(月)に慶應義塾大学三田キャンパスで開催されました。
※第1回は6月30日に上智大学、第2回は9月8日に東北大学で開催されました。
今回のワークショップでは、ウクライナの復興とさらなる発展に焦点を当て、特に「ルブリン・トライアングル」と呼ばれるウクライナ、ポーランド、リトアニアの三か国の地域連合と日本の連携の可能性について議論されました。
ワークショップの開会に際し、伊藤公平慶應義塾長が開会の辞を述べました。続いて、セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使が基調講演を行い、ルブリン・トライアングルが歴史的にも協力関係にあったことを述べるとともに、ウクライナの復興と発展に向けた国際協調の重要性を訴えました。
続いて、ルブリン・トライアングルの構成国であるポーランドとリトアニアから、パヴェウ・ミレフスキ駐日ポーランド共和国特命全権大使とオーレリウス・ジーカス駐日リトアニア共和国特命全権大使が講演を行い、ウクライナの復興における実際の支援の様子を語り、また、日本は第二次世界大戦や自然災害からの多くの復興経験を有するとして、日本固有の経験や知見を活かした支援への期待を表明しました。
また、本ワークショップの共催校である上智大学と本学から、湯浅剛上智大学外国語学部ロシア語学科教授および本学の戸澤英典法学研究科長が講演を行いました。湯浅教授は「ロシアのウクライナ侵攻後のユーラシアにおける地域主義」について講演し、戸澤教授は、「2020年代の世界における日本外交の可能性と限界」と題して、現代の国際社会において日本外交が果たし得る可能性などについて考察を行いました。
パネルディスカッション・質疑応答では、各講演者からの多角的な視点による議論が交わされ、また留学生を含む参加者から活発な発言が続き、盛況のうちにワークショップは終了しました。
(写真提供:慶應義塾広報室)