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ニュース 実施報告 POST:2024.03.07第3回CILP Study Seriesを開催しました

2024年3月6日、東北大学片平キャンパスにて第3回目のCILP Studyシリーズが開催されました。今回は、Jan Klabbers, Virtues in Global Governance(Cambridge University Press, 2022)という図書(以下、テーマ図書)の読書会形式をとりました。
テーマ図書の著者、Jan Klabbers教授(ヘルシンキ大学)は国際組織法研究の第一人者です。Klabbers教授には、2023年11月に当センターが開催した国際シンポジウムにもご登壇いただきました。テーマ図書は、世界中の多様な問題を解決するための統治(いわゆるグローバル・ガバナンス)のあり方を考える際に徳倫理学(Virtue Ethics)を応用し、特にリーダーシップをとる個人に求められる資質を分析しています。
今回の研究会は、本センターの佐俣紀仁特任准教授(客員)による本書の要約と問題提起を受けて、参加者達によるコメント、そして自由討論と進行しました。佐俣准教授からは、本書が提示した問題提起と結論との整合性、また国際法学に徳倫理学を応用することの意義について問題提起がなされました。これに対して、参加者からは、それぞれが専門とする国際法の個別分野の知見を踏まえて、テーマ図書へのコメントや、佐俣准教授からの問題提起に応答がなされました。研究会の後半では、国際法における学術的なアプローチの学際化と多様化について活発な意見交換が行われました。

佐俣准教授による報告の様子