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ニュース 実施報告 POST:2024.06.14東北大学国際法政策センター主催「欧州復興開発銀行講演会」が開催されました。

東北大学国際法政策センターは2024年6月4日(火)、欧州復興開発銀行(EBRD)から小口一彦事務局長と大矢伸東京事務所長をお招きし、「欧州復興開発銀行講演会」を開催しました。

開催にあたり、司会進行を務める植木俊哉国際法政策センター長(東北大学理事・副学長)が開会の挨拶を行いました。その中で、現代の国際社会における国際機関が果たす役割の重要性が言及されました。また、国際機関の役割や、国際機関で求められている人材についてなどが本講演で紹介されることの意義に触れ、期待の言葉が述べられました。

(植木センター長による開会の挨拶の様子)

小口事務局長からは、国際社会におけるEBRDの役割として、EBRDの設立経緯や近年では支援地域が拡大されていること、そして現在の主要業務であるウクライナへの支援と気候変動問題に対する支援について説明がありました。また、EBRDのような国際金融開発機関で働くためのキャリアパスについても解説されました。具体的には、大学または大学院で専門知識を身につけることと、実務経験を積んで専門性を磨く必要性が強調されました。さらに、開発途上国への支援という重要な役割に関わることの満足感や、文化的・社会的背景を持つ人と一緒に働くことのできる多様性に富んだ環境が、EBRDなど国際金融開発機関で働くことの魅力として紹介されました。

(小口事務局長による講演の様子)

大矢東京事務所長からは、国際情勢を理解するうえで近年話題となっている地経学について説明がありました。地経学は古くからある考え方である一方、戦争のコストが増大したことや国際社会で相互依存が深化したことにより近年重要さが増していることが述べられました。

(大矢東京事務所長による講演の様子)

質疑応答では、EBRDの支援対象地域が拡大されていることを受けて、地域拡大の際における議論状況や、ヨルダン川西岸およびガザ地区における支援状況について、質問が寄せられました。また、国際機関で働くためのキャリアパスに関する質問も寄せられ、海外の大学院で専門的知識を英語で学ぶことの意義や、その基礎となる知識を日本の大学で身につけることの重要性が述べられました。